シンガポールで、足マッサージの修行をしていた時の話です。
「おやつあるよー、イチゴだよ」と言われた時、私はとても嬉しかった。
店先で見かけた輸入モノのイチゴは、巨大で、私を惹きつけていた。
「きっと、アイベリーみたいなんだわ。どんなに甘くてジューシーだろう」
南国のフルーツばかり食べていたので、自分の良く知る果実が懐かしくもあった。
洗ったイチゴは大きくて子供の握り拳ほどもあり、
日本のイチゴとは違い、ちょっとふてぶてしいような、男性的な印象だった。
ヘタをもって、齧る。 「!」 噛み切れないのである。
イチゴならこのくらい、と無意識に調節していた力では跳ね返されてしまう。
がぶっ ・・・かたい。果汁がじゅわっと出て来ない。
噛み締めないと味が無い。 甘みが薄い。 酸味も弱い。
生食よりもカスタードソースでグラタンにしたい感じ。
これは、知らない食べ物だ!
日本のイチゴのおいしさを再確認しました。女峰も栃乙女も可憐でけなげです。 |
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