ラクサ!!
ココナッツ&カレー味の汁ビーフン・シンガポール風とでも言うしかないか。
スープがオレンジ色というかレンガ色というか、そういう色をしてるのは、
勿論トウガラシのせいなので、とっても辛−い!! でも、うまーいっ!!!
そうなのね、『ラクサ』 って、“!” このマークを付けたくなっちゃうような、
そんな食べ物なのよ、うん。
『ラクサ』 の麺は、ビーフン。
太さがスパゲッティ(バミセリ)くらいある。日本じゃ見たことないです。
最近よく見かけるタイ料理用の平べったいビーフンともまったく別モノ。
『ラクサ』 の具は、むき身の貝ともやし。
基本は、このふたつ、だけ。
最近はいろんなものを入れるお店が増えて、チキンやシュリンプや
フィッシュ・ケーク(さつま揚げ)や油條(揚げパン)なんかも入ってることが
多いみたい。 うちの師匠は「入れ過ぎだっ」と嘆いてますが。
『ラクサ』 のスパイスは、みどりの葉っぱ。
コリアンダー(香菜)に似た独特の強い香りなので、てっきりそうだと
思っていたら、違うものだった。 “草”というより、“木の葉っぱ”って感じ。
師匠は、『ラクサ・スパイス』 と呼んでました。
ラクサには必要不可欠、且つ、ラクサ専用、だって。
『ラクサ』 のスープは、辛くて、濃い。
「ココナッツ&カレーだけじゃないな、この味は」と思っていたら、
スープに干しエビの粉末状にしたのが入ってないと、
『ラクサ』 ではないのだとか。
(入ってないのは 『カレー・ミー』 と呼んで、別の料理扱いになるらしい。)
辛さは、お店によってかなり差があるようです。
『ラクサ』 の香りは、ココナッツと、カレーと、ラクサ・スパイス。
この3つが渾然一体となった香りを嗅ぐと、食欲中枢にビビッと
スパイシーな刺激が走り、ついフラフラと食べたくなるのよ。
『ラクサ』 の作法は、“れんげ”だけ。
お箸が来ないからといって驚いてはいけませぬ。
トラディショナル・スタイルでは、お箸は使わず、レンゲだけで食べます。
でも、日本人には難しくないです。
『ラクサ』 のつきものは、炭酸入りのミネラル・ウォーター。
あっつくなっちゃった体から熱を追い出します。
『ラクサ醸豆腐(ヨン・トーフー)』 といって、
“厚揚げだの湯葉巻きだの肉詰豆腐なんかをラクサのスープでサッと煮たの”
も、ポピュラーです。
『ラクサ』 があまりにおいしいので(?)出来ちゃった料理だと思うんだけど、
今じゃたいていのフード・センターやホーカーで、
『ラクサ』 の店より 『ラクサ醸豆腐』
の店の方が数が多い。
でも、私は、“ラクサ” は 『ラクサ醸豆腐』
より 『ラクサ』 の方が、好き。
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