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漢方薬を中心とした、シンガポールの市販薬。買って、使って、どうだったか。猫熊堂的レポート。
29/OCT/2001 UP



  精制 女寶 白鳳丸
(Refined Nu Bao Bai Feng Wan)
 



< 婦人用の漢方系市販薬といえば、まずコレ >



梅花牌 『精制 女寶 白鳳丸』 (中国製)
科藝私人有限公司 (SCIENCE ARTS CO. PTE. LTD) 
写真は外箱の正面&サイドの効能書き
フォト<女寶白鳳丸>


《女寳白鳳丸 (Refined Nu Bao Bai Feng Wan)》

中国系の人達に聞くと、婦人薬として第一に名前があがるのが、この『白鳳丸』。
私は、婦人科系にちょっと(いや、かなり)問題があるので、買ってみました。

ところが。パッケージの効能書きの“婦人科系の病名”がマジックで消されてる。
あれれ、どういうことだろ!?
残った部分で類推すると、これは“血の巡り”を良くするお薬ですね。
 ・腰痛 ・膝痛 ・めまい ・耳鳴り ・血色が悪い ・精神不安定 ・冷え性
 ・頻尿 ・便秘 ・冷や汗 ・腹痛 ・倦怠感 などに効くそうです。
あ、オッケーそうですね。

飲んでみたところ、不順&痛みには、目にみえるような大効果はなかったけど、
なんとなく体の調子は良かった気がする。 もしかしたらか、いいのかも。
長い期間続けて飲むと、徐々に不調が改善されて行くのかもしれない。
私は“ためしに”と思って1箱しか買わなかったので、ちょっと残念です〜。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


後でいろいろ調べてみると、この『女寶 白鳳丸』の成分には、強壮・清血・駆おけつ・
鎮静・利尿などに効果があるとされる生薬が多く配合されていて、
婦人科系に効くというより、滋養強壮という意味合いの方が強そうです。
まぁ、体の調子が良く、元気で、骨盤内の血流が改善され、体温が保たれてくれば、
婦人科の調子も上向くし、精神状態も良くなるということは、言えると思うよ。うん。

上記の写真のものは、中国製の梅花牌 『精制 女寶 白鳳丸』という品で、1瓶50錠入り。
用法は、
  総合保健の場合は、1日2回・朝と晩に各1〜2錠、白湯で飲む。
  治療の場合は、1日3回、各2〜3錠、白湯で飲む
と、効能書きに書いてあるのですが、“治療”というより“総合保健”的に使うべきものだと
思うので、1瓶で12日〜25日分と考えてよさそうです。
値段は、手元に資料が無くて正確にはわからないのですが、日本円で¥1000くらい
(S$13.5くらい)だったように記憶しています。1回¥20弱。
私が普段のんでいる、日本の婦人薬『命の母A』は、1回4錠で、840錠入りの箱を
税込価格¥3129(←激安だと思う)で買っているので、1回分は約¥15。
あれっ、『命の母A』の方が安いんだね!?
やっぱ、あれでしょうかね、『白鳳丸』は鹿茸とかが入っているからでしょうか??

香港などでは、『白鳳丸』のいろんなバリエーションを売っていて、1瓶で1万円以上も
するやつがあったりするんですよね。 
で、そういうのを、お店の人が「良く効くよ!」って勧めるんだよォ〜。
知り合いで、そういうのを買っちゃった人が、いる。
でも、漢方系のクスリの効き目は、「そのクスリが自分に合っているかどうか」ということと、
「正しく飲んでいるか」ということで決まるのだと思う。 
「高いから良く効く」とは限らない!!
何が入っているから値段が高いのか、その成分は何に効果があるのか、などを
良くわかった上で買う・買わないの判断をするべきだと、私は思います。
『白鳳丸』のように、配合されている薬味の多いクスリは、性急に効果が出るという
性質のものではないので、最低でも1〜3ヶ月服用を続けないといけないのだそうです。
1瓶1万円の薬を3ヶ月分とか買ったら、すごいことになるよ〜〜〜。
(おっと、3ヶ月分も買っちゃうと、日本に持ち込む時マズイんだった。
詳しいことは、こちらで確認してね。)


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


<成分比較>

<参考>
※ パッケージの成分表は、ちょっとアヤシイのです。
陳皮と甘草の学名が入れ違いに書かれていたし、
成分量も学名表記と中国語表記で入れ違ってた。

(上の表は、中国語表記に準じています。)
丹参と牛膝も学名が入れ違いに書かれていたし。
女寳白鳳丸
(Refined Nu Bao Bai Feng Wan)
Black Cock 当帰 15.0
Leonurus Heterophyllus Sweet 香附子 10.5
Poria Cocos Wolf 茯苓  8.5
Atractylodes Macrocephala Koidz 白朮  8.5
Panax Ginseng 人参  7.5
Radix Salvia Miltiorrhiza Bge 益母草  7.5
Cervus Horn Gel 鹿茸  6.0
Processed Panax Multiflorium 何首烏  5.5
Radix Glycyrrhizae 甘草  5.5
Rhizoma Ligusticum Chuanxiong Hort センキュウ  4.5
Radix Polygonatum Kingianum Coll 黄精  4.5
Pearl 真珠粉  4.0
Radix Dipsacus Asperwall 丹参  3.5
Achyranthes Bidentata 牛膝  3.5
Bupleurum Chinensis Dc 柴胡  3.0
Citrus Reticulate Blanco 陳皮  2.5
私が普段のんでいる、
日本の婦人薬
『命の母A』
芍薬 15.8
当帰 15.8
吉草根 10.9
大黄  9.2
茯苓  9.2
桂皮  8.9
センキュウ  5.3
蒼朮  5.3
タウリン  4.7
半夏  3.4
香附子  2.6
紅花  2.6
人参  2.1
呉茱萸  2.1
真珠粉  0.5
レシチン
ビタミンB1
ビタミンB2
カルシウム
葉酸




<参考>  漢方の代表的な婦人薬 (お医者さんで処方箋を出してくれるもの)

温経湯
(うんけいとう)
桂枝茯苓丸
(けいしぶくりょうがん)
当帰芍薬散
(とうきしゃくやくさん)
加味逍遥散
(かみしょうようさん)
当帰
芍薬
センキュウ
牡丹皮
阿膠
桂枝
呉茱萸
生姜
人参
甘草
半夏
麦門冬
桂枝
茯苓
牡丹皮
桃仁
芍薬
当帰
芍薬
センキュウ
白朮
茯苓
沢瀉
柴胡
当帰
芍薬
白朮
茯苓
生姜
甘草
薄荷
牡丹皮
山梔子
<効能>
@ 冷え性で掌がほてり、
唇が乾燥しやすい人の、
月経不順/月経過多/
月経痛/更年期神経症/
指掌角皮症/頭痛/
腰痛/帯下(おりもの)
A 手足がほてり、
唇が乾く人の、
月経不順/月経困難/
更年期障害/帯下/
不眠/神経症/湿疹/
手足の冷え/しもやけ
B 皮膚掻痒症
<効能>
@ のぼせ症で、充血しやすく
頭痛、肩凝り、めまい、
心悸亢進などがあり、
冷えを伴い、
下腹部に圧痛がある人の、
月経困難/子宮内膜炎/
子宮実質炎/卵巣炎/
子宮周囲炎/月経過多/
痔出血/湿疹/蕁麻疹/
にきび/しみ/皮膚炎/
凍傷/打撲/皮下出血
A 体格がしっかりしていて
赤ら顔で、腹部が充実、
下腹部に抵抗感がある人の、
子宮炎/子宮付属器炎/
子宮内膜炎/月経不順/
月経困難/帯下/頭痛/
めまい/のぼせ/肩凝り/
更年期障害/冷え性/
腹膜炎/打撲傷/痔疾患
B 比較的体力があり、時に
下腹部痛、肩凝り、頭痛、
めまい、のぼせなどがあり、
足が冷える人の、
月経不順/月経異常/
月経痛/更年期障害/
血の道症/打撲/
しもやけ/しみ
C 子宮筋腫/慢性肝炎/
慢性肝硬変/蕁麻疹
<効能>
@ 比較的体力が乏しく、
冷え性がある人の、
貧血/月経不順/
月経異常/更年期障害/
めまい/耳鳴り/浮腫/
つわり/妊娠腎/帯下/
慢性腎炎/血圧異常/
冷え性/腰痛/
坐骨神経痛/疲労倦怠/
心臓衰弱/痔核/脱肛
A @に加えて、
貧血傾向で疲れやすく、
時に下腹部痛、頭痛、
めまい肩凝り、耳鳴り、
動悸がある人の、
月経痛/更年期障害/
足腰の冷え/しもやけ/
むくみ/しみ
B @に加えて、
貧血気味で、胃腸が弱く、
目の周囲にクマが出て、
疲れ易く、頭痛、めまい、
肩凝り、動悸などがあり、
排尿回数が多くて尿量が
少なく喉が乾く、冷えて
腹部に圧痛がある人の、
腎臓病/月経痛/
産前産後の貧血症/
月経痛/にきび/しみ/
血圧異常
C Aに加えて、
顔色が悪く、足腰が冷え、
排尿回数が多くて尿量が
少ない人の、
更年期障害/不妊症/
流産癖/ネフローゼ/
子宮内膜炎
D 筋肉が軟弱で、
疲労しやすく、
足腰が冷え易い人の、
貧血/倦怠感/頭痛/
頭重/めまい/肩凝り/
更年期障害/月経不順/
月経困難/不妊症/
動悸/慢性腎炎/脚気/
半身不随/心臓弁膜症
<効能>
@ 頭痛、頭重、のぼせ、
肩凝りなどがあり、食欲が
減退し、便秘がちな人の、
神経症/不眠症/
更年期障害/胃神経症/
胃アトニー/胃下垂/
胃拡張/便秘/湿疹
A 体質虚弱な女性で、
肩が凝り、疲れ易く、
不安などの精神神経症状
があり、便秘傾向の人の、
冷え性/虚弱体質/
月経不順/月経困難/
更年期障害/血の道症
B 低血圧/
自律神経失調症

こう見てみると、やはり、『女寶 白鳳丸』とは、ちょっと違う感じ。 婦人科系の効能が消されていたのもむべなるかな。




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