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12/JUL/2001 UP


   紅いランタンに灯が燈る   



足マッサージの修行に行く関係で、“気持ち良く泊まれて、値段が安くて、
しかもチャイナタウン・ポイントに出やすい立地”というホテルを探すことは、
私にとって非常に切実で、ある時、試しに1泊、チャイナタウンのはずれの、
安いブティック・ホテルに泊まってみようと思いたちました。
事前にねちねちインターネットで調べ、バスタブ、湯沸かしポットなどの
欲しい設備は完備されており、24時間セキュリティーということもわかり、
しかもお店からも徒歩圏内で、「おあつらえ向き」かと思ったのです。

「さぁ、これからチェック・インに行こう」という、まさにその時、
師匠から「待った!」がかかりました。

師匠 :「どこに泊まるって言った?」
:「ケオン・サイク・ロードの安いブティック・ホテル」
師匠 :「KEONG SAIK ROAD !? 
 今、KEONG SAIK ROADって言ったか? 」
:「うん」
師匠 :(ヘンな顔。のち大笑い)
:???
師匠 :「お前、稼ぐのか?」
:?????
師匠 :「KEONG SAIK ROADがどういうところか、知ってるか?」
:「ううん。
 このホテルは安くて、設備がそろってるから、良いと思って」
師匠 :「赤線って知ってるか?
 シンガポールには有名なところが3箇所あるんだよ。
 GEYLANG、JALAN BESAR、それとKEONG SAIKだ。
 GEYLANGは若い子がいるけど、KEONG SAIKは年増ばっかり
 だから、お前があそこでデビューすれば大スターだぞ」

ショックッ!! シンガポールには公に認められた赤線がある!!

オランダでは“重い麻薬の広がりを防ぐ為に”法律で軽いドラッグの使用が
認められているそうですが、これも、それと似た考え方なんでしょうか???
でも、なぁー ・・・・・ 私には、大ショックでした。


この話には続きがあります。

私が衝撃を受けているので、
師匠 :「日本には(赤線は)無いのか?」
:「日本では、売春は犯罪なんだよ」
師匠 :「新聞で、“日本ではハイスクールの生徒が売春してる”という
 記事を読んだことがある。 だから、あるのかと思った。
 日本は豊かな国だと思っていたんだが、そんなに貧しい層が
 増えているのか? 学校に行くために体を売っているのか?」
:「それは“援助交際”ってやつ。
 何故そんなことをするのか、理由は私にもはっきりとはわからない。
 でも、生活の為にしているわけではない。(と、私は思う。)」
師匠 :(理解不能。フリーズ)

師匠の話ぶりから想像すると、シンガポールの娼館で働いている女性の
多くが、他に売るものを持たず、生活の為に体を売っているのだろう。
もしかしたら、近隣諸国からの“からゆきさん”かもしれない・・・。
日本とは、闇の方向性が違うのだ。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


念の為申し添えますが、KEONG SAIK ROADはアブナイ場所と
いうわけではなく、昔ながらのショップ・ハウスのつくりをそのまま残して
化粧直しされていて、割りとキレイっぽい通りです。
昼間ぶらぶら歩くには、女性でも、なんということはありません。
夜は、紅いランタンに灯が燈った家がいくつもあるようです。
つまり、これが、“営業中のサイン”らしい・・・。

私が泊まろうかと考えたホテルは、KEONG SAIK ROADの
1番はずれにあり、たまには日本の団体旅行なんかも泊まるところで、
普通にしていれば、危険ということはなかろう、と思います。
ストップがかかったのは、私が“ひとり”であったのと、師匠が
外国の女性をしばらく預かる立場ということで責任を感じてくれてのこと
だと思います。

いずれにしても、“女性ひとり”の時は“それ相応の自覚”は必要ですね。

                            


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